2000/12/07 「クォードな日々」



ちょっと時間が出来たので、早速ホームページを作ることにした。本当ならCDでも買い出しに行きたいところなのだが、今日は暦の上でも「大雪」。そのせいか外はこの冬一番の冷たい風が吹いている。とにかく今日は寒い!といったわけで外出を中止して「クォード」へ!?

10月の末に中目黒の元グルービジョンズに引っ越したことはお伝えしたが、今この事務所には今となってはヴィンテージと言われてしまうのであろうが、1957年にイギリスにて発表された「クォード」というメーカーの「ESL」という世界初の「コンデンサー型スピーカー」が置いてある。というのも先日の「東京デザイナーズウィーク」に「リン・ジャパン」が出展した際、ぼくと立沢氏と伊藤氏と3人でひとりひと部屋、秋葉原のサウンドクリエイトにおいて音の展示会?をしたのは先述だが、その際にたまたま下取りで出てきたこのスピーカーを立沢氏が和室に於いて使用したのである。その後、流れ流れて(全然流れてないか?)ご覧のように割と場所をとるので、現在「サウンドクリエイト」からとりあえずぼくがお借りしている?といったわけで、今はここ「ストロベリーズ」にある。このスピーカーはコンデンサーが音を出しているので、従来のウーハーであるとかトゥイーターといったものが存在しない。表面の電気ストーブのような表面体が音を出す仕組みになっている。発売当初、ちょうどイギリスに於いて「ホームオーディオ」というものが普及しはじめた頃だったので、キャッチコピーは「自宅でもコンサートホール2階席の音を!」と言う謳い文句だったらしい。現システムではオーディオ的には「?」の部分もいろいろあるが、個人的にはまさに「そんな感じ」で鳴らすこのスピーカーの音を非常に気に入っている。いつもは静かに空気のような音を鳴らしている「クォードESL57」とたまにはゆっくり付き合ってみようかと、ちょっと場所を移動して(ぼくにデスクはスピーカーの横にあるので)真剣に向かい合ってみたのでそのレポートを。

 
左:まるで電気ストーブのような「クォードESL57」右:横から見るとこんな感じ(ウッドと金属のコンビネーションがgood!)

ひとことで言うならば、非常に「暖かい音」である。見た目がストーブみたいだから?というわけではなく理由はぼくにはまだよく判らないが、現代スピーカーに比べると全体的には「ゆるい表現」をするのは時代のせいであろうか?しかしかといって軟らかいわけではないのだが。当時はアンプにしても真空管を使った管球アンプが主流の時代であるから「その匂い」が残っているのかも知れない。前号の季刊誌「SteroSound」の中でこのスピーカーを30年使用しているレコード演奏家が紹介されていた。きっとその人はこの決して能力的にはすべてが高いわけではないが、このスピーカーが持っている独特の「暖かい空気」に惚れてしまったのだと思われる。その人のシステムはそれこそすごいことになっていたが、ぼくの場合は事務所使用ということで現状で充分である?今も先日遂に来日を果たした「コンパイ・セグンド」のギターと独特のしゃがれた声がいい感じで流れている。ヴェンダースの「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」を観た人には分かると思うけど、あの録音している部屋の床の感じが大きさと共に確実に存在している。その独特の音場はノスタルジックな匂いを伴って「かなりレトロ」である。先程も「ボールド」のあの「ジェームス・ブラウンからブラザーと言われた男?」倉科氏と「マービン・ゲイ」「ダイアナ・ロス」とモータウンしてみたのだが、これもなかなか良いのである!「マービン」のコンセプチャルな感じも独特に再現しているし、「ダイアナ」の何とも言えない「プリティーボイス」も彼女の肌の色艶さえ見えるようである。とにかくこのスピーカーは「レトロな感じ」で攻めると他の追随を許さないほど独特の世界を作る。そして、この個性的なスピーカーを鳴らしているのは「LINN CLASSIK RED(chappie special)」。これは何度か紹介しているがスコットランドのメーカーのエントリーモデルでもある「CDアンプ+チューナー」なのだが、これはあくまでも中域を中心としたものだが、「LINN」というメーカーが一貫して持ち合わせている「いい音」というよりは「音楽の音」を確実に持っている非常に素直で優秀なマシンである。今現在ぼくは「クォード」には純正ケーブル「クラシック」にはちょっとスピードが早くて音域が広いブルーケーブルを使って普通に鳴らしている。

 
左:事務所中央に位置する「LINN CLASSIK RED」右:大きさは観てのとおりのジャケットサイズ。

事務所移転の際には、「LINN CLASSIK」グルービジョンズ限定モデル導入はとっくに決めてあったのだが、先日のデザイナーズウィークに出展した伊藤氏が作った「Diana Chappie(と勝手に命名している。というのも僕は子供の頃から大の「ダイアナ・ロス」ファンなのである)」に恋してしまったのである。


これが噂の「ダイアナ・チャッピー」の肢体?

ご覧のようにスピーカーなのだが、これが予想以上に鳴ったのである。自分の寝室に欲しい?と冗談ではなく具体的にオーダーをしている人もいるらしい。(というぼくもいつの日か!と思っている。)その時に本気?で撮影させてもらった「ダイアナ・チャッピーの写真」は来年1月より開催されるフランス展にも出展されるそうだし、もうすぐ出る?グルビの豪華写真集の中にも掲載され、雑誌「relax」の別冊のグルビ本の表紙にもなるようなので、それもお楽しみに!
そんなことも手伝って、伊藤氏に無理を言って特別に作っていただいたわけである。この場を借りて「伊藤さん、お忙しい中ありがとうございました!」


「LINN CLASSIK RED」底面にプリントされた限定シリアル。

そんなわけで、楽しい仲間と共に楽しいオーディオ・ライフ?を送っている。来春からは遂に趣味が高じて、雑誌「デザインニュース」にて「オーディオ座談会」の連載が始まる!今月末にはその収録がスタートする。


裏面を何とか見せたいと抱えてみたところ、何ともおバカなぼく(photo by Tokushige)

もちろん仕事もしているのですが、新しい事務所では疲れた身体を癒すように「クォードな日々」を楽しんでいるわけである?あとはお気に入りのソファーが見つかれば、事務所も何とか格好がつきそうである。それにしても写真関係の整理が山積みである。プリントもたまっている。1月にはニューヨークのギャラリーにも行く予定なので、それなりの準備が必要なわけである。しかも、これは仕事の合間にやらなくてはいけないのでそれこそ、師走そのものになりそうだ。


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